ウィッグ|増毛エクステ

医療ウィッグ 私に似合うウィッグ選びと装着方法

はじめに

抗がん剤治療を受けると、多くの場合約2〜3週間ほどで脱毛が始まると言われています。髪の毛は見た目の印象だけでなく、気持ちの支えにもなります。脱毛前のまだ髪がある時は、自分の髪が抜けたイメージをすることはできないかもしれません。髪の毛があるかないかで、見た目からくる気持ちの変化が起きる方が多く感じます。

これを読まれている方は、これから抗がん剤治療を始める方や、もうすでに治療が始めっている方ではないでしょうか。
もうすでにウィッグを使用している方は、使用するにあたり色々とわかったことや気づいたことがあると思います。
◾️もうすでに使用している方
「なんだか、サイズが合っていないようでウィッグがブカブカしてズレてしまう。
ネットで購入したけどネットで見たものと実物違う。髪がピカピカ光ってしまっていて使用できない」
◾️これからウィッグを購入される方
「ウィッグの種類が多すぎてどれが自分に合うのかわからない」
「どこで購入できる?」
「インターネットで購入できるけど、実際に自分に合うかわからない」など
こんな方はぜひ読み進めてみてください。

目次

1、いつ何を準備する
2、ウィッグ選び:名称や種類
3、購入方法:ウィッグの探し方見つけ方
4、自然に見せるコツ
5、治療後の自毛について


1. いつ何を準備する(準備するタイミング)

冒頭にもあったように抗がん剤治療を始めて約2〜3週間ほどで脱毛が始まると言われています。この時点から脱毛が始まってから慌てて探すよりも、治療が始まる前に試着・準備しておくことをおすすめします。地毛がある状態で試着すると、普段の自分との違いがわかりやすく「このスタイルが自然に見える」という判断もしやすいからです。

また、治療が始まると体調が優れない日も増えます。元気なうちにサロンで相談し、安心できる準備を整えておくと心にも余裕が生まれます。


2. ウィッグ選び:名称や種類

ウィッグを選ぶ際にぜひ参考に知っておいてほしい、アンケート結果があります。
まずは下図のデータをご覧ください。

本データは株式会社ファイントゥデイホールディングス「2025年10月3日付ニュースリリース」より引用
  出典https://www.finetoday.com/jp/news/newsrelease/2025100301/?utm_source=chatgpt.com

本データは株式会社ファイントゥデイホールディングス「2025年10月3日付ニュースリリース」より引用
  出典https://www.finetoday.com/jp/news/newsrelease/2025100301/?utm_source=chatgpt.com

購入前に求めることは
1位)付け心地が良く長時間でも快適に使える
2位)より手頃な値段
購入後に感じたこと
1位)購入の値段が高い
2位)長時間使用するとかゆみや圧迫感が気になる

購入前も購入後も価格については気になることですよね。ただ注目してもらいたいのは、購入前の1位と購入後2位の長時間でも快適に使用できるかどうか。また長時間使うと頭が圧迫されたり痒みなどが気になるということ。

ちなみに私のサロンに実際来店されたお客様が、ウィッグを選ぶ基準で多いのはまずはヘアスタイル。次に価格です。
ただ、試着してみてヘアスタイルが「これなら自分に合いそうだ」、と思っても、払える金額かどうかで変わります。

そのため、付け心地は意外と重要視されず、購入後に使用してみて気づかれることが多いです。
だからこそ試着する際には、ウィッグの付け心地や裏側のネットの素材の手触り、ウィッグの締め付け感も確認しておくことで
そのウィッグが長時間使用できるかどうかを見極めることも忘れないように。

ではウィッグの種類についてですが、頭の形から髪の色、部分的に白髪にするなど完全に希望そうことができるオーダーメイド、髪の色やカールなど部分的にカスタムするカスタムオーダー、スタイルやカラー、カールなどすでに出来上がっている既製品があり、最も選ばれているのが既製品。ちなみに抗がん剤治療で選ばれるウィッグは、ほぼ既製品の医療用ウィッグです。冒頭にお伝えしたとうり抗がん剤治療が始めるとやく2週間ほどで脱毛が始まるためオーダーメイドやカスタムオーダーウィッグでは納期が間に合わない点から既製品になることが多いです。

ウィッグの種類と用途

・部分ウィッグ(ピースウィッグ) 頭の気になる箇所や部分的に使用するウィッグ(分け目、つむじ、TOP、傷跡など)
➡︎薄毛、細毛、円形脱毛症、おしゃれ用

・全頭ウィッグ(フルウィッグ)頭全体を全て覆うウィッグ(地毛を全てウィッグの中に収める)
➡︎おしゃれ、脱毛症、円形脱毛症

・医療ウィッグ(医療フルウィッグ)これも頭全体を覆うウィッグ。裏側ネット素材が、比較的柔らかくできていることが多い
➡︎抗がん剤による脱毛、脱毛症、円形脱毛症

・コスプレ用フルウィッグ (髪が絡まりやすい)
上記であげたウィッグと素材に違いがあり、絡まりやすいことや扱いにくさがある

髪質素材の違い

①人工毛(耐熱ファイバー毛)
➡︎形状記憶がありスタイルキープしやすいが艶が目立ちやすい
②人毛
➡︎人の髪をウィッグ用に加工してあり、自然なつやで手触りも柔らかい。
③MIX毛
➡︎人工毛と人毛を混ぜて植えてある。MIXすることでそれぞれの良い点を併せ持っている。

ウィッグのサイズ・大きさ

サイズは、SS、S、M、L、フリーとありますが、メーカーによってサイズに違いもあるので、髪がある時にウィッグを装着してみて、フィット感が良いものを選んでください。抗がん剤治療による脱毛が始まるとフィット感が緩くなるのですが、緩くなってからウィッグのネットの丈を詰めしてあげることでフィット感が改善することができます。

インナーキャップ

ウィッグを装着する前にかぶるキャップで、長い髪をまとめたり、肌に直接ウィッグが触れないようにすることで頭皮を守る役割もある肌着のようなもの。
インナーキャップの種類は色々とあり、ベーシックなものから、冷感機能があるものや、サイズ調整できるタイプなどある。
個々よって感じが違うので、これも試着ができるようであれば試すことをお勧めします。


3. 購入方法:探し方見つけ方

実際にウィッグを見てみたいとか試着してみたい、または購入したいときはどんなお店に行けば良いのか?
ウィッグの取扱店は、下記に記載した主な4つになります。

ウィッグ専門店、専門サロン      
→中低価格帯(医療セミオーダー、既製品)ウィッグの調整カットや見た目を自然に見えるようにするシャンプーセットや
  人毛ウィッグの褪色した時にするカラーや髪のダメージ改善のためのトリートメントをしてもらえる
   
・大手メーカー              
→高価格、中価格帯(オーダーメイド、セミオーダー、医療ウィッグ)調整カットやメンテができ、専門スタッフが在籍

・ショッピングモール内などのウィッグショップ(販売店)
→中、低価格帯 展示商品を試着できる アフターメンテは1、2回つき。美容師やウィッグスタイリストは不在。
   基本的に販売専門

・インターネット(EC)
→中、低価格帯(医療ウィッグで検索)パソコンやスマホで商品の確認。試着用に送ってもらえる店舗がある。


4. 自然に見せるコツ10選

分け目をまっすぐしすぎない
②頭のサイズにフィットしたものを選ぶ
③トップは自然な高さにし、はち部分を抑えシルエットをひし形にするのが望ましい(トップを潰さない)
④髪の艶が少ないもの選ぶ(人毛・MIX毛)
⑤眼鏡・マスクと干渉しないか必ず確認(ウィッグの上から耳にかける)
⑥カラーは、黒すぎるものを選ばない(艶が増す) 
⑦定期的にお店で、ウィッグのシャンプーセットで、根本や髪の流れなど自然に見えるようになりウィッグ感の軽減になる。
⑧使用後はブラッシングし髪の絡みを取り、元のスタイルのようにとかしておく
⑨週に1回程度は専用シャンプーで洗い、陰干しする
⑩2つ以上のウィッグを交互に使うと、長持ちし質感や風合いも変わらず、また頭皮の臭いも取れ清潔感も保てる


5. 治療後の自毛について

 
抗がん剤治療を辞めてから、おおよそ半年〜1年ほどで少しずつ髪が伸びてくると言われていますが、お客様の中の多くに、治療前と比べて部分や全体的に髪質に変化が出てしまった。そのため「自分の髪では外に出られない。」「頭皮の環境を整えて生えてくる髪を少しでも良くしたい」など、治療後にも髪のことで悩まれる方も少なからずいらっしゃいます。
以下の内容は、お客様からよく治療後にどんなことができるのか、よく相談される内容から取り上げた対応策です。 

  ①シャンプーは低刺激なアミノ酸系がおすすめ
  →抗がん剤治療では毛母細胞や毛包へのダメージ、ホルモンバランスの
  変化、一時的なタンパク質合成の乱れなどが影響しているため。
    ②ヘッドスパ・スカルプケア(頭皮の緩和ケア)
  →血行促進や頭皮環境の改善を目的にしたマッサージ、炭酸泉、などは、
      新しい毛の成長をサポートに。
   ③ヘアカラーやパーマなど髪や頭皮、毛根に刺激になるものはできるだけ避ける
  →薬剤は施術後も髪内部や頭皮に残留するため、改善に影響しやすい。 
④部分ウィッグや医療ウィッグを使用
  
※治療後、顔周りの生え際の髪だけが伸びにくい方や、髪質が改善されない
        方が一定数いる
  →髪が伸び生え揃うまでの間、部分ウィッグを使用する。
  →髪全体に髪質が改善されない時は、部分・フルウィッグの使用。

まとめ

  • 治療が始まる前に準備しておくと安心
  • とにかく試着をたくさんして自分に「似合う」ウィッグを選ぶ
  • 定期的にセットやメンテナンスするとより自然に見え、快適に使用やすくなる。

ウィッグを通して「安心感」と「前向きな気持ち」を取り戻すことができます。どうかこの時期を、少しでも心穏やかに、自分らしさを大切に過ごしてください。

お問い合わせ・ご相談

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